授業短信 平成30年9月8日 硲 弘一先生

平成30年9月8日(土)【1時間目】

みなさん!こんにちは、BUNちゃん先生です
〜「夢と希望」〜

BUNちゃん先生こと、硲 弘一(さこ ひろかず)先生は、全国に230のパソコン教室を運営する「株式会社わかるとできる」の代表取締役社長です。和歌山県有田郡吉備町(現有田川町)ご出身で、湯浅の醤油商人であり、津波から村人を救った「稲むらの火」の物語のモデルとして知られる浜口梧陵が開設した耐久舎が前身の耐久高校を卒業されました。同じく湯浅出身の紀伊国屋文左衛門と浜口梧陵に憧れ若い時からビジネスの成功を夢見て様々な事業に挑戦、やがてITスキルの育成を通じ日本経済の再生に貢献したいとの思いから平成10年にパソコン教室を開業し、約2年で北海道から沖縄まで国内最大級のパソコン教室ネットワークを作り上げました。そんなBUNちゃん先生から時代を見極め、先手を打つビジネスの極意を、ユーモアを交えてお聞きすることができました。

冷静で素早い状況判断とポジティブシンキングでチャンスを作る

まず「声が大きいこと」は、ビジネスで大きな武器になります。大きな声を出すことで、表情が自然と明るくなってきます。同じく「夢」も描くなら大きな方が良い。夢の大きさで会社の器が決まります。私の場合、パソコン教室事業の出発はインターネット黎明期にこれからビジネスを新しく創っていくにはITスキルが必須だと痛感したからでした。「それなら東証一部上場企業と同じ数(当時4500社)の起業者を、パソコン教育を通じてつくってやろう」という夢を描きました。資金や信用、人脈がなくても「夢」があれば自然とチャンスは巡ってきます。「夢」を語り、「夢」を追いかけるとその実現に向かって「希望」が湧いてきます。当時、創業から3年という短期間で全国700教室のネットワークを築くことができたのも、「夢と希望」を持ち続けていたからと思います。

トップを口説き落とせ!

時間の概念はとても大切です。その契約はいつまでか、その事業プランはいつまでに終わらせるか。例えば3年間で700教室のネットワークを作り上げるために、各地域の家電量販店店長にアプローチしていては実現不可能です。そのため「どうやったら量販店フランチャイズのトップを動かすことができるだろうか」と考えました。私には、自分が売っている商品は世界一だという自負があります。トップを動かすことができる人たちに会い「バブル崩壊後の日本を再生するのはあなた方だ。その実現のために私に力を貸して欲しい」と訴え、契約を取り付けました。私の教室は生徒さんにただ単にITスキルを教えるだけでなく、私の実体験に裏付けられた「ビジネスとお金の付き合い方」も教えるようにしています。それは「4500の起業家をつくろう」という夢があるからこその発想です。

「人の感情を鷲掴みにするのが経営者の仕事」

生徒さんに「BUNちゃん先生流ビジネスの極意」を授業で話すようになってから、生徒さんからの悩みにも答えるようになりました。ビジネスでは「営業は誰もが思いつかない方法をやれ」と言っています。夫婦など人間関係で悩んでいる人には、「相手をほめる、ひたすらほめる」ことを勧めています。色々な悩みの原因は根本的には本人にあり、それがわかればいくらでも良くできる、楽になれます。経営も同じで、いかに従業員に気持ちよく働いてもらえるかに心を砕いています。人の感情を鷲掴みにすることが、経営者の仕事だと思っています。

PHOTO: Nobuhiro Kaji